2006. 5. 5
山こじ通信vol.14
瑞牆山2230m



     もとは瘤岩(こぶいわ)とよんだ。
    甲斐国志によると、金峰を玉塁(たまがき)とした古図があり、小尾村・比志村の里人 
    がこの金峰の麓を指して瑞塁(みずがき)とよんだとある。
    原全教をして「天下の大観」といわしめた山頂の岩畳がある。

いよいよ今日は最終日である。 
2泊3日の山行きを許してくれた新妻ちゃんに感謝しなければならない。 
                                  (ありがとちゃんです)
日頃の行ないが良いせいか(?)、雨男の影はひそめて最高の天気に恵まれた。
                                       (感謝、感謝)
 まずは朝飯である。 今日は(今日も!)白ご飯・さんま缶・コーヒーだ。 
   やっぱり朝はご飯粒に決まり!! 
でも、もっと変化をつけないとさすがに飽きる!
今日は楽勝コースなのだが、帰りのことを考えるとお昼には帰路に就きたいので、6時に出発
した。 昨日と同じ里宮神社に寄り山旅の安全を祈願し富士見平小屋に着く。(06:30)
小休止をとり、いよいよ奇岩の山へ出発。(06:40)
小屋を出て、まずは軽く登って行くがやがて道は下りになり天鳥川の沢を渡る。 
まだ枯れていて水は無い。(07:00)
 
  

沢を過ぎると道とは言い難いほど変化に富むようになる。はしごがあったり、倒木をくぐったり、
岩をよじ登ったり、まるでフィールドアスレチックみたいだ
変化が多すぎて昨日より、疲れる。 でも金峰山から見下ろしたように、369mも低いので、そ
んなに時間もかからずに、やがて頂上が近い事を知らせる大きな岩がでてきた。 
呆れるほどデカイ!大岩を見ながら、やがて頂上直下にでる。
 ここで,皆がアイゼンを着けているので山こじも装着することにした。 
アイゼンを着けないで登ったところで、何も偉くはないのだから、億劫がらずに着けましょう。
      怪我をしてからでは遅い!  (言えた義理か?)
 さて、取り付こうとすると何やら表示がある。
 「新設、尾根コース」とあるが、これを登るの?と言いたいような無茶な設定だ。
でも、山こじはこっちを選んだ。 (またまた、色気だして・・・)
 まずは傍の根っこを引っ掴んで、強引に腕力で体を持ち上げる。
ちょっと平場があり横に目を移すと凍った斜面にトラロープのお助けロープが渡してあり、た
ったの3〜4歩でクリア。

  

・・・で終わりである。(???) 何でこんなコースをわざわざ設定したんだろう?
 木々の間を抜け、いきなり頂上に到着。(08:30)


 昨日よりは視界が悪く、八ヶ岳もすこし霞んでいた。 昨日が最高だったから良しとするか!
 頂上では皆さんのシャッターを押してあげたりして、他の登山者と景色を満喫する。
その中に「昨日の五丈石に登っていたの見たわよ」と声をかけられ少々気恥ずかしい。
でも証人が居てくれてよかった。
 
  

すこし風が強く岩の上は気色悪い感じだ。 縦走をしてきた若者と話したのだが、せっかくの
頂上なのに岩の中央にも行かず「怖い、怖い。」を連発していた。 
景色も見ずに、なんで山に登っているんだろう? せっかくの苦労への御褒美なのに・・・。
 そんな彼と下山開始(09:00)
 彼のザックは「最終日だから15sは割っていると思う」と言っているが傍から見ても重そう
だ。 倒木のあるところは潜れないので巻いたりしながらなんとか歩いているが、あまりにもペ
ースが違い過ぎるので先行させてもらった。 
途中の道では多数の登山者と挨拶を交わした。
さすが百名山だ。人気がある。 それも若い女性が多い!
カップル以外にも女性2人のパーティーもいたりした。
ハードな高い山よりも別の意味で目の保養になる(?)瑞牆山だった。 
山荘着。(10:30)


              好天に恵まれた三日間  瑞牆山荘登山口にて

これで山行きはすべて終了したが無事に帰宅しなければ旅は終わらない。
帰りの高速は渋滞しているだろうから諦めて、なつかしい中津川林道を走って秩父に抜ける
ことにした。(25年くらい前にサイクリングで走破している)

山にも無茶な人がたくさんいるが、林道にも無茶な人が大勢いた。
ここ中津川林道はオフロードバイクの最後の天国(?)らしく結構走っ
ている。車はたいがいが4WDだ。 林道の路面の石はバラスといってタイヤを切りやすい。
そんなところにワンボックスの重量級の車で、しかも40扁平のタイヤでやってくるのだ。
 そんな薄いタイヤサイドでは簡単に切れてしまう。
さらには車高が低いのでオイルパンもあぶない。
家族を乗せて通過するにはリスクが多過ぎる。
 あと、林道を走り終えた後だ。 
山こじが広めの路肩でタイヤの溝にはまった小石を取っていると、後からの車が「やっと、舗装
の道だ。ヤッホウ〜」と言ったかどうかは別として
    誰一人、車を止めてタイヤをチェックしていない!

 「挟まった小石はそのうちに走っていれば自然に取れるさ」

 「そうなんです!たいがいの小石は走っているうちに取れます。(キッパリ!)
                   取れたらどうなりますかぁ?皆さん?」(金八先生風に)
 
 「そう、そこのあなた正解です。 車は走っています。タイヤは回っています。
  ということはその時後ろを走っているかもしれないアナタ! そこのアナタ!!
                              (どっちかと言うと綾小路きみまろ風)
  アナタの車のフロントガラスが一瞬にして真っ白!
 前が見えないアナタはガードレールに激突!!・・・するかも知れない」

ちょっとふざけ過ぎたかもしれないが山もドライブも遊びなんだから、安全に。(自分を含めて)

  
      切り通しの三国峠の頂上            林道では珍しい立体交差
  
        素掘りのトンネル                  秩父路は今が春
山こじは、6時間もかかって無事くめだに村に到着。

新妻ちゃんの笑顔と腹をすかした10匹の猫が待っていた。 中年独り旅が終わった。

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