2006.10. 1
山こじ通信vol.18
両神山(1723m)



それは秩父の前山のうしろに岩乗な岩の砦のさまで立っている。
大よその山は、三角形であったり屋根形であったりしても、左右に稜線を引いて山の体
裁を作っているものだが、両神山は異風である。 
それはギザギザした頂稜の一線を引いているが、左右はブッ切れている。 
あたかも巨大な四角い岩のブロックが空中に突き立っているような、一種怪異なさまを
呈している。 
古くから名山として尊崇されているのも、この威圧的な山容からであろう。 それはどん
な山岳重畳の中にあっても、一と目ですぐそれとわかる強烈な個性を具えている。
         深田久弥「日本百名山」より

ア〜あ がっかりだ〜!! せっかく両神山に行くのに八丁峠
らのコースからは登れないらしい。 岩稜コースを行きたかったナ〜。
三蔵の情報によると、1週間前に行った人が土砂崩れで八丁峠まで林道を走れなかったらし
い。 道も遠回りになってしまうので、仕方なく表参道たる日向大谷からのコースで今回は行
ってみることにする。
天気予報は午後から雨ということだが、「日本おまんた教」ご加護を信じて、駐車場を後
にして出発だ。(06:00)
でも、日頃の行いの悪い三蔵ではおまんた教の神様も見捨ててしまうのではないかと心配
だ。         
     (俺を信じろ!! by三蔵)
      お前だから、なおさら信じられん!!
まずは、会所までの道を三蔵がハイペースで歩く。(06:30) 
大丈夫かぁ?
そのうちにバテたのか、三蔵のペースが落ち先行することにした。
      最初の30分はスローだろ(怒)!!
山こじ南アルプスでの転倒事故以来の登山で、しかも今だに左足首は治っていない。
今日は確認の為の登山なのだ。 これだけ長引くということは、足首の骨を痛めてしまったの
だろう。 とにかく来週のアルプス行きの為にも今日は慎重に歩く。
やがて、八海山に着く。(07:15)
すでにバテバテの三蔵であった。
ここで、休憩を摂っていると4人のパーティーと出会った。 
彼らに場所を譲り入れ違いに我々は先発した。
ひとり若者だけは休憩をしないで登って行ってしまったので、後を追いかけることにした。
途中、弘法の井戸で顔を洗ってさっぱりし三蔵を待つ。 かなりヘロヘロ状態で登ってきた。
ほんとに大丈夫かぁ?
やがて、立派なログ造りの清滝小屋に到着。(08:20)



先行していた若者と今夏の登山での出来事などを話していると、5分ほどして皆も到着。
大汗の三蔵は足が萎えてしまったのをしきりに悔しがるが、日頃のトレーニング不足としか言
い様が無い。 
山こじだって、やっと10日ほど前にスクワットをできるようになったばかりだというのに・・・。
体が冷えてしまうので小屋を出発。(08:30) 
小屋からは鈴が坂と言うジグザグの急坂を登る。
上り詰めるとやがて、産泰尾根に出る。さすがに尾根に出ると風があって心地よい。
緩い上りと思ったら、ちょっと岩場があったりして山こじ的には楽しいのだが・・・
三蔵は本人が言うように「ヘッポコぶり」を発揮し、てこずっている。



体が硬すぎて、山こじの使ったステップまで足が上がらないのだ。
だから言ったでしょ!! 柔軟体操をしなさい!!
一汗かいて両神神社に到着。(09:20)



 
狛犬ではなくオオカミである
ここで、三蔵は水など昼食に使う食材をザックから抜き軽量化を図る。
ここから、30分もすれば頂上なので出発。(09:30)



最後のちょっとした鎖場を越えると頂上だ!(10:10)



しかぁ〜し、展望はゼロ!! 
頂上は360度の展望があるはずなのだが、今日は雨雲で全く何も見えない。 
狭い頂上なので、一休みしただけで両神神社にもどり昼食だ。(11:10)
今日の昼飯は俺にまかせろ!三蔵が言うので、期待していたらメニューは
んま丼だ。 山こじの大好物だ!
三蔵がご飯も炊くと言う。 ごくろうさんです。有難くいただきます。
「うまいっ!!」 でも、ご飯が少なかったので、ラーメンも作り完食!!
食後はホットウイスキーを飲みながらまったりした時間を過ごした。

 

やがて、いままでの我慢の限界か空からぽつりぽつりと雨が・・・。
「こうしちゃいられないっ!」と出発。(11:45)
下り始めてすぐに白井差口の道に間違って入り込み戻るはめになる。
三蔵はこの登り返しでバテバテになる。 
さっき休憩したばかりだろっ!!
しかぁ〜し、またまた「へっぽこの三蔵」横岩付近の鎖場を降りるのに苦労をしている。
足元が見えないので、足掛かりがわからないのだ。
山こじ先に下に降りてステップを教えるが・・・。 
 もっと右! (ヘッポコ) 
  違う!!もっと下!! (ヘッポコポコ) 
   そうだ!!そこっ!!  (やれやれ〜ポコ)



こんな、ありさまで清滝小屋にやっと戻って来た。
雨が本降りになったので、ここからは合羽を着込む。
下りとは言え、合羽は暑い! 道もぬかるんできた。
最初のうちこそ三蔵を待っていたりしたが、10分以上も待ち時間が掛かるようになってし
まったので見捨てることにした
 そ、そんなぁ〜(泣)
 師匠を見捨てるなぁ〜 by三蔵
さすがに山こじの足首も悲鳴を上げ始めたからだ。
雨のせいか、膝の具合もあやしい。 早く車に戻らないと自分自身がヤバイ!
下りながらも石碑等をカメラに収める。

  

  

やっぱり、古くからの信仰の山だ。
最後に鳥居をくぐり駐車場に戻って来た。(14:20)
三蔵も鎮痛剤のお世話になり20分ほどで到着、無事下山できた。


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