2007. 4. 8〜9
山こじ通信vol.21
春山、八ヶ岳(中山乗越2390m)
(阿弥陀岳に行きたかったなぁ〜)




ふぅ〜、やっと山へ足を向けることができた。
何せ、年度末のドタバタで息もつけぬほどの忙しさだったからだ。
          土建屋の宿命です!!  by建設業関係者
工事もひと段落して、やっと山行きの実行ができる!
         まだしてないってば!!  by山こじの関係者

世間はすでに春! 
せっかく新調したgoroの靴12本爪のアイゼン、ピッケルが出番を待っているのだ。
 今年の山こじは、新たな挑戦として春山にトライするのだ。
山を始めたのが遅かったので毎年・毎回、自分にテーマを与えて進歩しなくてはいけない
    もう歳なんだから無茶するな〜!! by新妻ちゃん

今回は入門の春山(雪のある山)として定番の八ヶ岳に行くことにした。
硫黄岳は去年の雪崩事故があるので遠慮して、北沢を歩き赤岳鉱泉でテントを設営し、サブ
ザックで身軽にしてから中山乗越を抜け行者小屋に行き、行けそうだったら文三郎道から
弥陀岳に挑戦しようと考えた。(今思うと、だいぶ欲張っている)

我くめだに村も桜は満開を過ぎ散り始めたのに、真冬のマイナスの世界へ逆戻りをするなど
物好きなものだと我ながら呆れるが、山屋は世間の人々の感覚では物好きの何者でも
ないと思っていることだろう。 
人生は短い! 
やりたい事がいっぱいの山こじは、
         たとえ仕事で疲れていてもじっとはしていられない!!
新妻ちゃんには悪いが物好きな亭主を持ったと思って諦めてくれ!!

 〜〜〜〜の昔に諦めどころか呆れているワイ!!  
                         by新妻ちゃん

4月7日(土)
今日は職場での皆との花見だった。 
帰りの事を考えて一滴も飲んでいない山こじは、速攻で帰宅。 
飯!風呂!新妻ちゃんに迷惑をかけつつも出かける準備をした。
 21:40自宅を出発! 
今回は愛車アウトランダーのHDDナビの指示通りに走るつもりだ。
車は国立府中ICを目指している。 
くめだに村からはギリギリで八王子ICにするか迷う位置だ。 
それ程混んでいない道を順調に走り中央高速へ入る。 相変わらずトラック系が多い。 
前方の視界確保の為、右に左に車線を変え時折振ってくる雨の中、八ヶ岳Pに到着。(0:20)
今回はここで仮眠を取ることにした。

4月8日(日)
ウトウトしただけで熟睡とは程遠い眠りだった。 
時折入ってくる大型のトラックの音とライトの光で、眠りの邪魔をされるのだ。
辺りがうっすらと明るくなってきた頃、南アルプスの山々が浮かび上がってきた。

 

車を走らせ、諏訪南ICを降りると八ヶ岳のお出迎えだ。 
      帰ってきたゾ〜       (まだ2回目だろ!!)



美濃戸口に車を止め、早速準備にかかる。 
小雪の舞う駐車場には山こじの他には2台しかいない。 美濃戸口を出発。(06:40)
いつもの林道を歩き始め、すぐの橋の所で車を止め、準備をしている2人がいた。
追いつかれては嫌なので先を急いだが、美濃戸口の駐車場に何故停めないのかと思う。
確かに、料金を取られるが、それが当たり前だと思う。 
向こうは商売なのだ。 生活がかかっているのだ! 
登山届けの窓口もやっているし、アドバイスもして上げているはずだ。
誰も知らない所で車を停め、自分勝手に入山するのは万が一の時を考えるといかがなもの
か? 
バカ正直といわれてもルールはルールだと思うが・・・。
       (この先の美濃戸山荘にもポストはあるが・・・)
やがて、美濃戸山荘に到着。(07:40)

 

いよいよ山に帰ってきたぞ〜。 去年を思い出すな〜。 
去年はメジャーデビューだと言って、
              ずいぶんと気負っていたな〜。
 
今年の山こじは去年の経験のおかげ(?)か歳(!)なのかリラックスしている。
  
    それは・・・たぶんだと思うよ   by新妻ちゃん

赤岳鉱泉に向かうべく、北沢を歩く。(08:06)
 去年の下りで歩いた筈なのに、雪化粧した山道はとても綺麗で沢の流れも春を思わせる。

 

 

 

 

いろいろ写真を撮りながら歩くので、なかなか進まない。
 
   (ついていました! 
          本当は写真にかこつけてへばっていました。)

雪道は疲れる! ザックも20sはあるので久々の山歩きにはキツイ!!

 あっ! 野生の鹿だ!



春なんだナ〜。
写真を撮り再びザックを背負って2つ3つ曲がると、いきなり赤岳鉱泉の名物、アイスキャンデ
ィーが目に飛び込んできた。 赤岳鉱泉小屋に到着。(11:33)

 

う〜ん時間が掛かり過ぎだ。 じつに3時間半もかかっている。
 ちょっと休憩が多かったか? 
 ひさびさの山行きで、
      さらに睡眠不足と20kgのザックのせいか? 
               それとも、やっぱり雪道だからか? 

だぁからぁ・・・ とし, 年, 歳!!! 
                        by新妻ちゃん

アイスキャンディーでは、アイスクライミングのレクチャーをしていた。
うらやましいけれど、山こじにはチャレンジしている余裕は時間的に無い!
                    (ほんとうは年齢的に時間が無いのだ!)
受付でテントの申し込みをして、早速設営にかかる。 今の時期か11月頃が一番暇らしい。
    (結局、テント泊は山こじだけ! 小屋泊も4〜5人くらいか?)
よくよく考えたら、明日は4月9日で新学期か入学式・入社式だ。 世間の人は忙しいのだ。
何処に設営するか捜していると、トイレに程近い所に前の人のテントの跡があった。
なるほど! ここがいい!
 早速、地均しならぬ雪均しをして整地する。 
ここでテントの設営の手順を・・・。

 

 

テントを張り終え、まずは昼飯とする。 運転ではないのでビールを1本・・・。



うんまい!! やっぱ山で飲むビールは最高!!
食事が済んだら、なにやら眠くなってきた。 やっぱり、睡眠不足は否めない。
しかし、せっかく八ヶ岳に来たのだから陽の高いうちに中山乗越に向かうことにした。
今回は、駅前でバッタ物で売っていた1000円のデイパックをサブザックとして持ってきた。
非常食と水と三脚くらいしか入れていないザックはとても軽い!
アイゼンを付け、ピッケルを片手に散歩気分で出発。(12:50)
樹林の間をくねくねと踏み跡をトレースして程なく中山乗越に到着。(13:35)

 

一息いれて、ここから、さらに上って中山展望台へ向かう。



 

10分ほどで到着。(14:04)
さすがに、いい景色だ。 八ヶ岳が一望に見渡せる。 今回は断念した阿弥陀岳が目の前に
飛び込んで来るようだ。 いろいろ眺めて写真を撮り、しばし時間を忘れる。
 来てよかったぁ〜〜〜
     最高だぞっ八ヶ岳!!



 

 

横岳の方からだろうか、クライマーの声が聞こえる。
 すごいなぁ〜 あんな所を登攀しているよ! 
             山こじには永遠に無理だな〜!!
 山こじは高所恐怖症なのだ?!  (本当は歳なんだよ!!)
寒くなってきたので、もとの道を引き返しテントに戻った。(14:51)
さぁ〜、あとは夕飯を作って寝るだけだ。 
雪中テント泊はどれだけ寒いのか未体験ゾーンだ。 しかし、夕食後もテントの中は
ポカポカしていて、まるで温室の中みたいでいつの間にか眠ってしまった。 zzzzz・・・

・・・寒い! 時刻は22:30だ。 
まだ夜はこれからだというのに4〜5時間は眠っていたらしい。
さすがに気温は−3℃くらいだ。 この先、もっと冷え込む筈なので防寒対策をする。
寝袋にはシュラフカバーを付け、下半身はゴアのレインスーツ足はウールのソックスの
2重履き腰と背中はホッカイロを貼り付けた。 zzzzz・・・

・・・寒い!! 時刻は01:30だ。
寝袋は−3℃対応なのに、寒くて寝ていられない。
やはり、銀マットでは1a下は雪なので冷気が伝わってくるみたいだ。
今後の反省点として、
     今はとにかく辛抱して丸くなって耐えるしかない! zzzzz・・・

・・・寒い〜ぃ!!! 時刻は03:30だ。
もう駄目! 耐えられない!! 仕方ないので起き上がってお湯を沸かす。
ストーブの熱でテント内が暖かくなり、快適な温度になってきた。
ついでにホットウイスキーを作ってラジオを聴きながら時間を過ごす。
睡眠は充分で全然眠くはないのだ。 
しかし夜明けはまだまだ先でベンチレーターから覗くと、まだ暗い。



4時頃に朝飯のラーメンと白ご飯を作り、コーヒー用のお湯をポットに入れ、もうガスが無くなっ
ても大丈夫なので暖房の為に小さな火を点火したままにしておいた。
もちろん、入り口を少し開けベンチレーターを開けて換気には気をつけた。 
テント内が暖かいので湿気を帯びたシュラフカバーや寝袋を乾かしながらザックを整理して時
間を過ごした。

 いよいよ、八ヶ岳ともお別れだ。 テントをたたむことにした。(06:30)
名残惜しいが、これで今シーズンは春山は終わりだ。 鉱泉小屋を出発。(07:50)
昨日、ヒーヒー言って歩いた道も下りとなれば楽なものだ。 
アイゼンを引っ掛けないようにだけ気をつけてモクモクと歩く。 
林道の終点にはあっけなく着いた。(08:10)
昨日は白銀の世界でとても綺麗だった林道終点付近の河原は、雪がすっかり融けて夏道のよ
うだ。 昨日のポカポカ陽気でだいぶ融けてしまった。
北沢の林道をモクモクと歩き、美濃戸で完全に雪は無くなった。(09:15)
休憩もしないで、さらに美濃戸口の駐車場まで歩き、春山を満喫した今回の山行きが終わっ
た。(09:50)
帰りの高速では、いいペースメーカーの多摩ナンバーのサーフに付いていき、無事に自宅
に到着した。(12:50)
 
今回は初めての春山(雪中テント泊)を体験したが、寝袋・シュラフカバー・マッ
トについては再考しなければならない。
goroの靴は試し履きしかしていないのに、さすがに履き心地が良い。 
足に不具合は全く無かった。 さすがはgoroだ。
アイゼンは、引っ掛ける事も無く、装着も簡単で具合が良かった。
ピッケルは・・・今回は用心棒(?)として活躍(?)してくれた。


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