2005.10.23
  山こじ通信vol.6
  大持山1294m
     武川岳1052m
 
   す、すまん写真はないんじゃあ!
(バッテリー切れ)

    山こじ初の単独行(成長したな〜)


 <初のひとり山旅>
 さあ〜いよいよだ〜。 何がって?  そりゃあ、決まってますよ、単独行ですよ!
ひとりで山歩きするのは危ない?  そりゃあ、危ないに決まってますよ!
しかし山こじの目標でもあるんですよ。・・・・・・・ 


 山を始めて、加藤文太郎という人を知って感動した。  まさかこの人のやった山行きを真似
しようなんて考えは微塵もない。  しかし山こじも、そろそろ自分のスタイルというものを作ら
なければならない。 ましてや夢は大きく(?)北アルプス縦走!
 ま、夢というより当面の目標とでも言いましょうか、目的ですな。
サイクリング熱中時代にも、三蔵や仲間たちとのサイクリングやソロツーリングをやってきた。

 昔から山こじのスタイルは単独行なのだ!

 一人旅の良いところは自由という事!
 自由ということは全ての計画・行動は思いのまま、そして結果責任も個人の負担。
でも、この知らない土地での不安や漂泊感がまた良いんだな〜。

 <自宅〜名郷>
 まずは何処にいこうか?  百名山ハンターじゃないが、山を探す時の目安にはなる。
と言うことで、両神山に行こうとしたのだが、膝痛が毎回起こるので鍛錬をしつつ、尚且つエス
ケープできるルートをということで奥武蔵の山にした。
 今回はまだ行ったことのない鳥首峠から縦走して大持山〜妻坂峠、足に余裕があったら
川岳も登るというコースだ。  妻坂峠〜武川岳はソロツーリングの時に担ぎ上げで登ったこと
もある。
  あの頃は若かった・・・・・・(しみじみ)

 朝3時、起床、さすがに眠い。 しかし新妻ちゃん愛する山こじのため(?)に早起きしてお
にぎりを作ってくれた。 愛妻弁当をザックに詰め、いざ出発!時刻は4時。
 眠気覚ましの為に眠眠打破を飲んで車の少ないR463バイパスを走る。
快調に車を走らせ、飯能を通過、名栗への県道へと進む。
 さすがにこの辺になると、星がきれいだ(いなか?)。  
 自宅を出て、わずか1時間程で名郷に到着。   ここまで来るとさすがに気温が違う。  所
沢より5℃位は低い、気温8℃。  
 ネットで調べていた交差点近くの大鳩園キャンプ場経営の駐車場に車を止める。
 まだ夜が明けないのでしばらく休憩。 この近くの蕨山で熊が出たらしいので、それだけが気
がかりだ。  もっとも熊の住んでいる区域にあえて踏み入るのだから、当然と言えば当然だ。
  遭遇しないことを祈るしかないか・・・・・。


 <名郷〜鳥首峠>
 準備を整え、さあ出発だ!(6:00)
まずは舗装路の林道歩きからだ。 この奥に石灰工場があるので、道は普通に広い。
ウォーミングアップしながら、ゆっくりと歩き始めた。
 やがて大場戸(6:10)。  昔、ここから妻坂峠へとランドナーで担ぎ上げをして武川岳を登
った時を思い出す。 あの時は行きも帰りも自転車で走ったんだよな〜。

                  今じゃ、絶対に無理!

 ひと汗かいた頃、鉱山会社の横から始まる登山口に到着。(6:40)
事務所の横の階段を上り荷物運搬用のモノレールの軌道をフェンス越に歩き、やっと登山らし
くなってきた。 朝陽を浴び小鳥のさえずりに耳を傾けながら歩いていると、白岩の集落跡に着
く。(7:00)
 白岩の集落は廃村になっていて崩れかけた家屋が残っているだけだ。
ずいぶんと奥まった所に良く住んでいたな〜と感心するが、現代の我々だって、そのうちに同
じ事を未来の人達に言われるのかもしれない・・・・。
 壊れた家屋の探検に興味は尽きないが、いい加減に出発とする。(7:15)
集落を出るとすぐに沢があった。  ここから水を汲んでいたのだろうか?
沢沿いに歩くようになってすぐに道が消えてしまった。  鹿か何か4本足の跡はあるのだが、
人が歩けるような角度ではない。 はて?と周囲を見廻し、さては沢の向こう側か?と渡ってみ
る。  10mくらいよじ登った所に登山道を発見、事なきを得た。  ここから先は快適な良く整
備された道が続き、峠直下になると九十九折になって、ひと踏ん張りすると鳥首峠に到着
(8:05)
 
 <鳥首峠〜ウノタワ>
 峠は寒かった。 汗を掻いたというのもあるが、この日は関東地方に木枯らし1号が吹いた日
だ。 さっきまではTシャツ1枚でよかったが、稜線から吹き上げてくる風に体温をいっきに奪わ
れる。 急ぎフリースとヤッケを着込む。  峠には他に中年の夫婦がいて秩父側から登ってき
たそうだ。  ここで新妻ちゃんが作ったとしてはずいぶんと小振りなオニギリをひとつ食べる。

(普段はとっても大きいオニギリをつくるので、
             今日は特別にお願いして小さくしてもらった)

失礼な!!(怒) 私的にはふつうなのだ!!by新妻ちゃん
                                         
 今日は小休止しか取らないで歩き続けるつもりなので一服したら出発。 (8:20)
 峠からはいきなりの急坂で結構足にくる。  さっきから気になっていたのだが、踵の辺りが
靴擦れしているみたいなので、絆創膏で処置する。 今から足を痛めていたら先が長いので持
たないかもしれないからだ。 
 今回はいままでとは違い、靴底が固めのイタリアはSIRIOの靴を新調した。
                                      (いままでの靴は修理中)
 まだ履きなれていないぶん踵のアタリが合わないのだろう。
展望のない稜線を汗を掻き掻き歩いていると岩場があり、そこを下るとウノタワに到着
                                              (9:10)
 <ウノタワ〜大持山>
ここでは休憩を取らずに歩き続ける。 前方にまたもや急坂だ。  稜線歩きは地形の通りに
アップダウンがあり、せっかく登ったのにまた下ると言うことの繰り返しだ。
頭の中で三蔵の「鍛錬・鍛錬!」という声が聞こえてきそうだ。
坂を登りつめると見晴らしの良いところに出た。 ここは大持山と妻坂峠へとの分岐だ。
                                              (9:50)
 頂上まで10分とあるのでもうひと踏ん張りする。 やがて頂上に到着。  (9:55)

 <大持山〜妻坂峠>
 ここまで来ればひと安心、と少し休憩をとりオニギリを頬張る。  隣に眼をやれば、懐かしい
登山デビューで登った武甲山が間近に見え懐かしい。 あの時は三蔵をてこずらせてばかりの
やんちゃなド素人だったな〜。(ちなみに今はやんちゃな中素人です)
 経験というのは貴重なものだと思う。 あの頃の失敗がなければ記憶というのは希薄になっ
て覚えてはいられないのではないのだろうか。

(山こじは登山道を無視して直滑降で降りてしまい、結果2人で沢伝いに歩き滝まで出てしま
うという遭難の一歩手前までのことをやらかした。)

 そんな思い出にひたっていると、一組のカップルが頂上に上ってきた。
 装備を見るとおもいっきりド素人だ!

 (何故分かるかって?それはかつての自分がそうだったから)     少し話しをすると・・・・・
 
 彼女 「私、山オタクになりたいんです??。山こじさんみたいなベテランの・・??」

 山こじ   「そ、それはいいんじゃないんですかア  (やばっ!ベテランだってヨ)
                                山はいいですよオ〜まあ、頑張って!」

山こじボロがでないうちにと出発する。  (ふっ、ほほほベテランだって・・・んふふ)
天気も良好、今日は最高の登山日和だ〜。

けっこう単純なヤツだ!   ・・・by山の神

 今日の行程のメインが終わり、足取りも軽く下りはじめたが、結構長い下りだ。
ふ〜ふ〜汗を掻き、登ってくる登山者と挨拶を交わすが辛そうだ。  やがて急坂が出てきて、
下から登ってくる人たちは足下を見つめながらじっと辛抱して登ってくる。
 山こじは下りだが、木から木へと渡り歩くような状態で降りている。
ストックなんかじゃブレーキにもならない。 
 ここはガイドブックにも書いてあったが登山道の土砂が洗われて深く谷のようになってしまい
土嚢が敷き詰めてあるのだが、誰一人としてそこを歩けないくらいヒドイ道だ。 人が歩くたび
に土が削れて、雨で土が流されるという繰り返しでこんなにもひどくなってしまうのだろうか。  
ここを何とかやり過ごし下りっきた所が峠だった。 (11:20) 

 <妻坂峠〜武川岳>
 懐かしい・・・・。昔と変っていない・・・・。 (変ったのは山こじが老けただけってか?)
ここから見える武甲山もなかなか良い。 しばらく休憩とするが、これからどうしようか?
 山こじとしては鍛練の為の登山だったが、すでに5時間も歩いている。  しかし、まだお昼前
だし、これから先は以前にも歩いたことのある道だし・・・・。

 よし! 行こう! 

 なによりも、山こじの目標は北アルプス縦走なんだから。
 なにごとも『一に鍛錬、二に鍛錬、三・四が無くて五に雨男?』
 さあ〜若い頃の思い出の道に出発だ〜。  ・・・・・て、こんなに急坂だったっけ?
まったく記憶なんてあてにならない。  あそこまで行けば頂上だろう、というのを何回も裏切ら
れながら、2段3段構えの急坂を登りつめ、やっと頂上だ。 (あ〜シンド!)
 頂上には11時45分着。  先着の皆さんはお昼の真っ最中だ・・・・。   
やけに騒がしいと思ったら、一組だけオッサン集団が山なのに大宴会中!

                     (アホか!こいつらは・・・・ったく)

 座っているシートの上を見ると一人当たりビール2リットルは飲んでいる。
この人達、ちゃんと下れるのだろうか?  山こじも多少はアルコールを嗜むが・・・・

    どこの誰がたしなむ程度なんじゃぁ! by新妻ちゃん

 と、なにやら聞こえてきそうだが、少しうらやましい。(良い子はまねをしないように!)
 
 <武川岳〜天狗岩>
 どうにも居心地が悪いので、出発。(12:00)
よく整備された道を山伏峠方面へと下り、やがて分岐。ここは前武川岳。(12:10)
直進は山伏峠、右は天狗岩・・・・・上級者向き。  (上等だ!行ってやりましょう!)
 右の道を選び、歩き出すと良く整備された植林の中の気持ちのいい道だ。

(なにが上級者向きなんだ?・・・・) 

 ・・・・・・と、歩いていくとフェンスに行き当たり、フェンス沿いに背より高い草が被さり急坂で足
元が良く見えない・・・というより、もまったく海の中を泳ぐような状態だ。  スキーの大回転の
様にストックで草を掻き分けて恐る恐る下る。  やっとのことでフェンス沿いから離れ普通の
道に出た。
 そして、しばらく行くと天狗岩に着く。(12:40)
 
 <天狗岩〜名郷>

 ふ〜、やれやれ。(疲) 

 ここは展望が良く、今日歩いてきた稜線が良く見える。  カメラがあったらな〜と思いなが
ら、一服することにした。  なかなか奥武蔵の山もいいな〜。
 地元の山の良さを再発見できたような山行きだったなあ。  さあ、残りの行程も少なくなった
けれど気を引き締めて出発だ。  (12:50)
 それにしても天狗岩とはなんじゃらほい?  (古っ!)
道は岩をぐるりと廻っている。 今までいた所は天狗岩上という事がわかった。
 結構大きな岩で足場が悪い所は3点支持でやり過ごしやっと天狗岩下に出る。
ここからはさすがに大きな岩だとわかる。  しかしさっきの下りから膝が少し軋みだしてきた。
  やはり急勾配の下りだと膝の負担が多い。  それに今日は6時から歩き始めすでに7時間
も経とうとしている。  岩場をやり過ごした後は良く整備された道になり、最後に階段を下りる
と車道に出た。  車道を横切るような道を何度か繰り返し、朝歩いた道に出てきた。  後は
名郷の交差点までは一息だ。
 名郷着(13:45)
 
 <あとがき>
 今回、初めて一人山行きを行った。  みんなでワイワイ歩くのもいいのだが、やっぱり単独
行はいい!   計画をきちんとして、無理なくとは言っても自分への挑戦だから、傍から見て
無茶・危険と見られない山行きをしようと思う。

 今回は山こじ、自分で自分をを褒めてあげたいですウ(泣)

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