2006. 7. 2
山こじ通信vol.15
飛龍山2069m

飛龍山(大洞山)
奥秩父の山や峠には、個性的で惹かれる命名が多い。そんな頂に飛龍山(2069m)があ
る。三ツ山、前飛龍をしたがえた重厚な山姿は、まさしく竜が飛翔するがごとくと思いきや、
これは山頂南肩に祭られた飛竜権現に由来する丹波側称。 大洞の別称は、秩父側大洞川
の「ツメ」を意味する。 ・・・ヤマケイガイド平田謙一著
いやぁ〜、2ヶ月ぶりの山行きである。
GWからすっかり更新のネタも無く、夏山シーズンが来てしまい、
「これでは八ヶ岳やアルプスどころではない!」とあせりが出始めた時。
三蔵から『足トレ』をかねて飛龍山に行こうと声がかかった。 三蔵も足首を捻挫してから運
動ができず、渓に行く本番が近づき「足を作らないと!」とあせっていたのだ。
三蔵から「夜明けと同時に歩くぞ!」と言われていたので、一睡もせずに奥多摩湖Pに2
時に集合した。三蔵が到着するのを少し待ち、山こじの車で後山林道を走り、林道終点に到
着。(03:00)
すでに何台か到着していて、車中泊やテント泊をしている。 我々も少し仮眠をとった。
三蔵曰く、あっと言う間に山こじは寝てしまい、イビキがすごくてなかなか寝付けなかったそう
だ。
(たまには、逆の立場も経験させなきゃ)
携帯のアラームで4時に起き、準備をはじめる。
まだ夜が明けて間も無いので、辺りは薄暗い。
でもこれ位の時間から歩かなければ、日中は暑くてたまらない。
ザックを背負い、いざ出発! と思いきや、今日のザックは重い〜!
平ガ岳以来のフル装備だからだ。
来週は八ヶ岳にテント泊で行く予定なので、その時の装備を背負っての予行練習のつもりだ
からだ。 ザックの重さは16s、久しぶりの重さに一歩一歩の感覚が全然違う。 それでも、
山こじの体重67kg+16s=83sだ。
三蔵は他人には言ったくせに自分の足はまだ治っていないと言って5〜6s位のザックを背
負っている。
三蔵の体重78s+5〜6s=83〜84sなので、大差は無いのだが・・・ん?
やっぱ! 違うんでないかい!
今日は「足トレ」と言ったのは誰じゃぁ〜!!
とりあえず、出発!(04:40)
雲取山の時に歩いた三条の湯までの緩やかな道を当時を思い出しながら歩く。
あの山行きは ヘロヘロになって、三蔵に心配かけたっけ。
(こいつ頂上まで持つかな〜・・・ by三蔵)
それからの山こじは怠惰な生活を改め、スクワット・足上げ(前後方向共)など独自のメニュ
ーで足を鍛え上げ今では「いっぱしの山屋」のつもりになっている。
やっぱり、余力が無いと景色を楽しむ余裕なんて出てこないから楽しくないはずだ。
やがて、三条の湯の手前のキャンプ場に到着、ここでちょっと一休み一服点ける。(05:05)
キャンプ場では、早くも朝飯の時間らしくグループで輪を囲んでいる。 楽しそうだな〜。
一息入れたところで、我々は今日の本題の飛龍山へと分岐を選ぶ。

取掛かりから九十九折れのきつい道だ。 やがて木の根の露出した直登になった。
登り始めこそ、金峰山の時にお世話になったベテラン氏の言いつけ通りに辛抱して、ゆっく
り、ゆっくり歩を進めていたが、どうにも山こじのペースと合わないので三蔵を先行させること
にした。
だって、ザックの荷が違いすぎる! まったく、ずるいぞ!!
額から汗がぽとりぽとりと地面に落ち始め、よく見ると地面には鹿らしき足跡を発見!
それを追うように、なにやらでかい足跡に4本の爪の痕・・・熊だぁ〜!!
三蔵、用意よろしく笛を高く吹き上げる。(ぴぃ〜〜ぃ〜)
山こじの熊鈴くらいでは心もとない。 (ちりんちりん)
まっ!日中は出てはこないだろう。
でてきたら先行している三蔵が騒ぐからすぐに分かるし・・・
(そんなのん気でいいんか??)
結構登ってきたな〜と思った頃、左側の視界が開け目指す飛龍山の頂が見えた。
(まだまだ結構あるな〜と少しめげてきた。)
右側からは奥秩父主脈縦走路が走っていて、これと合流した所が北天ノタル。(07:35)
ここで休憩していたら、やたらブヨがいる。
やっぱり三蔵は別名「生ゴミ」だからたかってくるのか?
ここからは、運のいいことに雲が切れ、雲取山や御前山・大岳山が見えた。
しかし、空模様は芳しくない。 雨が降ってくる前にと出発!(07:45)
カラマツ林の緩やかな道を飛龍権現へと向かう。 カラマツの幹には熊であろう、爪痕がそこ
かしこにある。

(神様!熊様、どうか食べるなら三蔵にしてください。
お腹ぽっこりで脂がのってて・・・
・・・でも、まずいだろうな〜。脂身ばっかだし。)
とうとう山道は雨雲のなかに入ってしまい、辺りは霧がかかったようになってきた。
しばらくすると尾根道と合流したところに飛龍権現はあった。山旅の無事を祈願する。
ここからは藪こきを強いられ、だらだらと緩やかな山頂付近を進む。 途中、時期的には遅過
ぎたがシャクナゲが一株だけ咲いていた。
飛龍権現〜山頂間のシャクナゲの群生は奥秩父でも指折りらしいが花期は6月上旬から中旬
頃までらしい。我々は少し遅かった。
顔前の枝を払い、倒木を乗り越え、幹の間にザックを引っ掛けたりしながら、やっと山頂の碑
に到着。(08:45)景色はこの天気と樹木に囲まれている為、何も見えない。

早速、食事にするが寒くてやりきれない。合羽の上着を着て寒さに耐えながら、弁当をほおば
る。気温は12℃、風も結構吹いているので体感温度は5〜6度くらいか?
あまりの寒さにやりきれないので、もう少し下った所で休もうと下山することにした。(09:10)
今度は飛龍権現に寄る必要がないので、来る途中にみつけた山頂への近道を下る。
(もっとも三蔵は見落としていて気が付いていなかったが・・・)
降りる途中で、今日始めての他のパーティー3〜4組と出会う。
親子らしき3人組・若者の団体で縦走のツワモノ等さまざまだ。
やがて、北天ノタルに戻ってきた。(09:30)
ここは、ブヨがいるので一服程度の休憩で通過。
岩が道を邪魔していたり、木橋があったりで変化のある道を快調に歩いていると・・・。
「ほう〜ほけきょ、けきょ」とウグイスの鳴き声が、すると三蔵が鳴きまねをして答えている。
快調なので三蔵も機嫌がいいらしい。 しかし、こういうときこそ好事魔多し。
何に足をひっかけたか、すってんころりんとやらかした。
さいわい捻挫で痛めた足首は大丈夫らしいが、今度は両膝を強打したらしい。
なんとか歩けそうなので、今までのペースよりゆっくりと休み々歩くことになった。
山こじは三蔵の後ろを歩いているのだが、足の運びが痛々しい。
下山するまでは登山だ!!
山こじは自分に言い聞かせながら教訓をひとつ噛み締めた。
ゆっくりと歩き、小休止を何度も繰り返しながら三条の湯までは1時間30分のところを2倍
の約3時間かけてたどりついた。 (三蔵、ご苦労さん!!)
ここで燃え尽きたのか、三蔵の『日本おまんた教』のご威光も尽きたのか、雨がとう
とう落ちて来た。(12:00)
サカドシスコ・ザビエル・三蔵君、ご苦労さん!!
貴方のおかげで山歩きの間は天気がもちました。
ありがとう!!

三条小屋でビールの祝杯をあげ、林道終点には(12:30)に到着。
(12:40)に車の人となり、奥多摩湖Pには(13:30)に到着。
ここで三蔵と別れ(15:00)には帰宅した。
今回は油断は禁物ということ思い知った山行きだった。
それと、山こじが毎回起こしていた膝痛はすでに克服できていると確信できた。
さぁ〜、いよいよメジャーデビューだ。
待ってろよ!アルプス!八ヶ岳!

